弱いリザードンなんていらない
これは、1997年4月1日から2002年11月14日までテレビ東京系列放送されたアニメ版ポケットモンスター第1シリーズの第136話「リザードンのたに!またあうひまで!!」の最後に登場するサトシの台詞です。
この回はポケモン公式Youtubeチャンネルにて公開されています。
このような台詞を言ったサトシの真意とはどのようなものだったのか?リザードンとの出会いまで遡って解説します。
「弱いリザードンなんていらない」厳しい言葉で突き放したサトシの真意とは?
サトシが「弱いリザードンなんていらない」と発言したシーンは、アニメ『ポケットモンスター』の中でも特に有名で、リザードンの成長とサトシ自身の成長に関わる重要な場面です。
この出来事は、サトシがリザードンとの絆を再評価し、ポケモンとの関係において感情と信頼の重要性を学ぶきっかけとなりました。
サトシとリザードンのこの別れは、アニメシリーズ全体における感動的なハイライトの一つとなりました。
アニメ「ポケットモンスター」第1シリーズにおけるサトシとリザードンの出会い
この別れにいたるまでのリザードン(ヒトカゲ時代)との出会いから振り返ってみます。
物語は、第11話「はぐれポケモン・ヒトカゲ」でサトシがヒトカゲと出会うシーンから始まります。
ヒトカゲは、ダイスケというトレーナーに裏切られ、捨てられていました。ダイスケの「迎えに来る」という嘘を信じ、ヒトカゲは尻尾の炎が消えるほど弱っても岩の上で待ち続けます。
この忠実な心をサトシは知り、彼を保護することを決意。ロケット団の襲撃を一緒に撃退し、二人の絆が始まりました。
サトシとの冒険を経て、ヒトカゲは第42話「ナッシーぐんだん だいこうしん」でリザードに進化します。
進化直後のリザードはエネルギッシュで、サトシに対しても「かえんほうしゃ」を使ってアピールします。しかし、第43話「パラスとパラセクト」のパラス戦ではサトシの指示を無視し、フルパワーで攻撃してしまいます。
このエピソードは、リザードの強さとサトシとの関係の調整が必要であることを示唆していました。
リザードは第45話「ふっかつ!?かせきポケモン!」でリザードンに進化。この進化は、サトシとリザードンの関係に大きな転機をもたらします。
進化によりさらに力を得たリザードンは、サトシの指示を無視し、自由奔放に行動するようになります。サトシはリザードンの潜在能力を引き出すため、強い相手とのバトルを通じて彼を刺激し、リザードンの真の力を引き出そうとします。
オレンジ諸島編では、リザードンはニョロボンに敗れ、れいとうビームで氷漬けにされてしまいます。サトシはリザードンを看病し、その中でリザードンはヒトカゲ時代のサトシへの感謝と絆を思い出します。
サトシの献身的な看病により、リザードンはサトシの指示を聞くようになり、リュウチンジムでのタッグバトルではピカチュウと息を合わせてバトルに勝利し、サトシのオレンジリーグ殿堂入りに貢献します。
第136話「リザードンのたに!またあうひまで!!」でジョウト地方のリザフィックバレーを訪れてリザードンとの決別のシーンを迎えます。
次の章では第136話「リザードンのたに!またあうひまで!!」について詳細を見ていきます。
「弱いリザードンなんていらない」発言のあった第136話「リザードンのたに!またあうひまで!!」詳細
アニメ版『ポケットモンスター』第136話「リザードンのたに!またあうひまで!!」は、サトシのポケモンであるリザードンとの重要な節目を描いたエピソードです。
136話のあらすじと背景
サトシと彼のポケモンたちは、リザフィックバレーに到着します。この地域はリザードンの有名な生息地であり、リザードン使いの美女・ジークに出会います。サトシたちは、彼女に案内されながらバレーを探索することになります。
この時点で、サトシのリザードンは彼のポケモンチームのエースとしての地位を確立していましが、リザフィックバレーの野生のリザードンたちになかなか勝てず苦戦します。
最終的には、水の中に投げ込まれてもなお、強くなりたいという決意を固めます。
リザードンはさらに強くなるための修行を求めており、サトシとの別れを考え始めます。一方で、リザードンはサトシとの絆にも深く繋がっており、その別れに対して複雑な感情を抱いていました。
「弱いリザードンなんていらない」別れの瞬間と心情
エピソードのクライマックスでは、サトシがリザードンの強くなりたいという心情を理解し、彼の成長を願って「お前なんてもういらない。弱いリザードンなんていらない。さあ行けよ。」と敢えて突き放すことで、リザードンに修行の旅に出る決断をさせます。
サトシとリザードンの別れのシーンは、視聴者に強い印象を残しました。
サトシがリザードンに対して厳しい言葉を選んだことは、彼のポケモントレーナーとしての成長と、リザードンへの深い愛情と理解を示しています。
サトシは走り去る際「リザードン、俺のリザードン!世界一強いリザードンになったら、また会おうな!さよなら、さよならリザードン!」と涙をこぼしました。
エピソードの意義とその後の展開
このエピソードは、サトシとリザードンの間の深い絆と相互の成長を象徴しています。サトシはリザードンを単なるポケモンとしてではなく、独立した存在として尊重し、彼の成長を最優先に考えます。
このエピソード以降、サトシとリザードンはそれぞれの道を歩みながらも、第270話「ライバルたいけつ! カメックスVSリザードン!!」、ポケットモンスター アドバンスジェネレーション編 第135話「初陣! バトルファクトリー!! (前編)」、第189話「最初のポケモン! 最後の戦い!!」で、バトルのため一時的にリザフィックバレーから駆けつけます。
その後、ポケットモンスター ベストウイッシュ編 第116話「燃えよリザードン! VSカイリュー!」でオーキド博士にリザフィックバレーから連れてきて貰いサトシの手持ちに加わった以降は、リザフィックバレーには戻らずオーキド研究所に預けられています。
「弱いリザードンなんていらない」発言の経緯とまとめ
第136話「リザードンのたに!またあうひまで!!」における「弱いリザードンなんていらない」というサトシの発言があった経緯について見てきました。
このエピソードでは、サトシとリザードンの強い絆が描かれています。リザフィックバレーで野生のリザードンたちとの遭遇を通じ、リザードンは自らの力不足を痛感し、強くなる決意を固めます。
最終的に、サトシはリザードンの成長を願い、苦渋の決断の結果として厳しい言葉をかけることとなります。
リザードンがリザフィックバレーの仲間入りを果たす感動的なシーンでは、サトシとリザードンの未来への期待が強調され、この別れが両者の成長への大切な一歩であることが示されています。